2006年 06月 02日
超能力者・霊能力者に学ぶ 不思議な世界の歩き方 初版第一刷 2005年8月25日 著者:布施泰和(ふせやすかず) 発行:株式会社成甲書房 P59~ ●―ETの存在は 仮にテレーパシーが、大谷教授らが言うように実証されたものとするなら、後は地球のほかに知的生命体がいることさえわかれば、宇宙人と交信できたとしても不思議ではない。 宇宙人肯定論者は 「世界中でUFOが目撃されている。この銀河系だけでも2000億個の星が集まっており、しかも、宇宙には銀河系のような星の大集団が無数にある。その中で知的生命体がないと考えるほうがおかしい」と主張する。一方、宇宙人否定論者は 「UFOを見たなどというのは大体が錯覚か幻覚。何千、何万光年も離れたところから地球に来られるはずがない。今までだって一度も、人類の前に現れたことがないではないか」 と反論する。 これでは水掛け論で一向に結論が出そうもないが、ここで、肯定論者にとっては強力な味方を紹介する。その人は、 「宇宙人は実は、けっこう昔から何度も地球に来て、地球人と交流しているようなんです」 というユニークな説を古典文学の観点から唱える聖徳大学人文学部の山口博教授だ。 山口教授は、現在知られている浦島太郎の話が作られた室町時代よりもはるか前の奈良時代、丹後の国の風土記に浦島説話の原点があることに注目。詳しく調べたところ、浦島が海で釣りをしていたのは同じだが、そこにあらわれたのは五色に輝く亀だった。その亀に一人の美しい女性が乗っており、浦島に、 「天上の仙家の人なり。風雲の彼方より来た」 と名乗った。 浦島はその美女に眠らされたかと思うと、あっという間に大きな島に着いた。そこは玉を敷いたような光り輝く大地で、すばる (プレアデス星団) や雨振り星 (アルデバラン) と名乗る人々に迎えられ、輝く宮殿に入った、となっている。 「もうこうなると、浦島は輝く亀、すなわち円盤に乗って、宇宙に行ったという話しが、後の室町時代になって、 『助けた亀に連れられて竜宮城へ行った』 と、当時に人にも理解できるように勝手に解釈された、と考えるほうが自然なんです。ほかにも竹取物語とか、ETとの交流説話を思わせる古典はかなり多いんです」 と山口教授は言う。 確かに、江戸時代の随筆集、 『梅の塵』と、滝沢馬琴が日本各地に残っている珍しい話を集めた見聞録 『兎園小説』 (とえんしょうせつ)の2つには、1803年、茨城県の浜辺に上半球がガラス、下半球はキラキラ輝く金属でできた円盤型の船が “漂着” し、中に美女が入っていたという話が詳細な円盤の挿絵付きで載っている。 また、元禄の作家、井原西鶴の 『西鶴諸国ばなし』 には、寛永2年の話として、 「姿の飛び乗り物」 に不思議な女性が乗っており、そらが飛ぶときは火の玉のようだった。珍しい話なので書き残しておく、と記されている。 山口教授はこれらを踏まえて、 「もし現代において、宇宙人と交流していると主張する人がいるなら、それを頭から否定することはできないと思う。もちろん1つ1つのケースを吟味しなければなりませんが、本当に現代版浦島さんがいるかもしれませんよ」 と指摘する。 P64~ ●―いま、何をすべきか 「もし、世界中の人がみんな一斉に闘争的想念を捨てて、みんなのために何かを奉仕しよう、という平和的想念に切り替えられたなら、人類の未来は輝かしいものになる。そのことを教えるために、宇宙人は許される範囲で世界中の人々とコンタクトしているのです。そして、その数は今後、どんどん増えていくはずです」 とあるテレパシー交信者は語る。 ※海後は芸術家の立場から、 「漢和大辞典によると、国民の民という字は、権力者にとって都合のいいように、ひとみのない目を針で刺され、ものをわからなくされた奴隷という意味なんです。宇宙人は、その閉ざされた目を開けて、豊かで自由な精神世界の大切さを悟るように教えている。権力者は、民に奴隷でいてもらいたいので、その事実を懸命に隠そうとする。今こそ、人類の一人一人が奴隷の呪縛を解き、意識改革しなければならない」 と話す。 ここで紹介した人たちが実際に体験したという、ETとの出会いやテレパシー交信といった現代の常識を超えた現象――。 それらを信じられない人は、懐疑主義者というより、地球人類が唯一の知的生命体だとうぬぼれた人々にすぎないのか、あるいはUFOコンタクティー(接触者)が幻の世界で夢をおっているだけなのか。それは我々一人一人が判断するしかない。しかし、もし読者の中で 「ひょっとしたら宇宙人は存在し、交信している人がいてもおかしくない」 と思う人がいるなら、宇宙に心を向けて、耳を澄ましてみたらどうだろうか。意外と、宇宙からのメッセージがあなたにも聞こえてくるかもしれない。 ※海後人五郎 画家
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